The other world (1/3)
Folk tale of Nivkh (Sakhalin dialect)
by Ekaterina Hytkuk
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млыфтоҳ йуғрор̌, кузр̌,
п’рафтоҳ п’р̌ыр̌ к’эр̌ п’уррор̌,
к’эр̌ п’урдата муӈ, т’ылгур̌ п’уридра, ньи наф.
ин аньҳ, ығрғ̧арраӈ аньҳ,
ағр̌тьиӈ-ағр̌тьиӈ, пайнр̌ак,
т’улфтьиӈ, толфтьиӈ,
т’астоҳ видло х̵арор̌ п’р̌ыр̌,
к’рызр̌ п’р̌ыры,
т’улф идыӈа, эругут идыӈа,
лоӄр̌ чоғир̌ эруры,
т’анх пыр̌к,
р̌астоҳ иньрор̌,
п’р̌ыр, х̵ымдьи-х̵ымдьидӈа?
х̵ат к’ымлыд.
х̵афкэ наф,
энда асӄад эр̌ӄӈ, п’аньҳ
чфурор̌,
кылкар̌ т’ноҳкир̌, извурор̌,
п’аньҳ т’ор̌ т’актоҳ вийдӈа?
п’аньҳ арир̌ наӈр̌, йарир̌ вифкэ,
йарир̌ наӈр̌ п’аньҳ арир̌ вифкэ,
к’уты ньаӄр̌ ивгур̌,
х̵ун куты рулк йаньҳ к’ныӈгр̌ йуғд,
миф к’уты,
йаӈ ан вара иғрыр̌ йуғӈа,
йаӈ ан вара иғрыр̌ йуғӈа,
наӈр̌ кыпрр̌ амамр̌ наӈр̌ йуғдари
вуквукр̌ йуғфкэ
п’аки-факи ӄалғ̧алра,
к’нур̌ вифкэ,
раӈфтьи ӄалғ̧алғ̧ард.
вивэ х̵афкэ, х̵ы, ироҳ,
и айғрадро, пилкар̌ и,
х̵у ироҳ мағр̌ т’ырӈа, ынйа, чо рамғ̧ра,
чоғун к’ыта,
т’ауд т’ладғун(?) лу йанд лу?
р̌ауд к’ыра, х̵аӈгур̌ идыт,
йаньҳ наӈр̌ к’эроҳ вид.
хэми ыр̌кыр̌ т’хығир̌ тугур̌,
наӈр̌ п’аньҳ т’ур̌ вид,
нивгун хэми ӄ’о х̵адғун, ӄ’о х̵адғун,
х̵афкэ ынйа нивгун р̌ак,
элӈадғун(?), т’аӄр̌ ӄ’оми элӈаты,
йэр̌ӄ ҳоми элӈаты,
лэс-лэс чо худ лэлэ,
му р̌ар̌чарут иғт’ад.
тьай напать(?) элӈат ӄ’ойута ньиғв лэс,
р̌аӈы ин нр̌ыӈа, куд
т’афк йаӈ напы мытькыдата,
му, му ньивгун ағ̧р̌,
х̵аймт му ньивгун наӈр̌ п’вотьиғард,
х̵айнр̌ак касказит лэлэ,
чо ӈанғдғун.
х̵аӈгр̌ наӈр̌ п’аньаҳ т’ур̌ туфкэ,
и рулкур̌ туфкэ, ытыта таф малғ̧оғ̧ра.
таф малғ̧о ӈах раф нау лазир̌,
туӈа, ӈамк рағвийны
таф х̵айныдух,
йаньҳ ӄ’арр̌,
х̵аӈай нафкэ,
нуд хуквр̌, т’унғур̌ иньиныд лу йанд лу.
ытыта, лэс-лэс потадғун.
чаӈ р̌ар̌тьарут потад.
мирн, млывонғун х̵аӈы, осӄор̌,
потавут итт,
махтур̌кир̌ ор̌ӄор̌ потадғун.
йаӈ тьоҳты эр̌ӄӈгир̌ поты х̵ыты хэта,
ӈаки эр̌ӄӈ ларларт потадғун,
ор̌ӄор̌(?) потадғун.
х̵ы, йаӈ ан наӈр̌ х̵унх виӈы,
ку чоӈанғ ньивгун па х̵урр̌ х̵ат п’р̌ыта,
ку х̵у ньивгун х̵унх к’мы х̵ата,
ньэнӈ ыгр̌ ин арара п’р̌ыт ин т’узт лэлэ,
арара п’р̌ыт йаньҳ чвур̌ акзт полт нр̌ак
ньэнӈ акир̌ п’р̌ыр̌ ин хэрд ағ̧р̌ уйғита,
индоҳ п’р̌ыт ӄардоҳ ағ̧р̌ уйғита,
чо ӈанғ ньвгун р̌ак п’р̌ыт лэлэ,
муроҳ п’р̌ыт, муух тьоӈр̌ вал-валтот р̌ак,
тьикр̌кир̌ тьоӈр̌кун ғ̧отот,
п’р̌афтоҳ т’эғ̧т,
п’р̌афтоҳ кныӈт йуғ-йуғдғун,
ин ари йуғн идығ̧ай па ин дафтоҳ
ин ари йуғн ин дафтоҳ йуғр̌ идыӈы,
х̵ы, ин таф ньивӈ р̌аӈҕ чарра,
ньиғв чарт, сик
ах тьоӈр вал-валт р̌ор̌ т’эғ̧т лэлэ индғун.
Translation
あの世の話(前編)
(ある人が)あの世に入って行って、出てきて、自分の家に戻って伝えた話がある。
そして話してから死んでしまった。そういう昔話を話すからね。
その人たちの飼い犬が、黒いオス犬だったが、
いつもいつも、
冬でも夏でも、
どこへ行ってくるのか、
腹いっぱいに食べてくる。
夏に見ていると、吐かせて見てみると、
新鮮な魚を吐き出した。
いったいどこで、
どこへ行って食べて
来たのか。(どうして)こんなことになっているのか?
と考えた。
そして今度は、
一番年下の犬、自分のオス犬に
ヒモをつけた。
長い皮ヒモをつないだ。
自分のオス犬に引かれてどこへ行くのだろうか?
自分のオス犬の後をつけて、こうしてずっと後をつけて行った。
後をつけて、自分のオス犬の後を追っていくと、
穴がひとつあった。
この穴の中へ、彼の犬はまっすぐ入った。
地面の穴に。
彼もまた同じく入った。
すると狭くもなく広すぎもせずちょうどぴったりだった。
そして立って歩いて、入って行けたのだ。
暗い中を入っていくと
だんだん明るくなった。
どんどん行くと、
完全に
さらに進むと、なんと、川に着いた。
川が流れていた。大きな川だった。
その川に近づいてよく見ると、おやおや、魚がたくさんいる。
魚たちが跳びはねている。
水底のほうへ潜ろうとするものもいれば、そうでないものもいる。
跳びはねるものもいる。そんな様子が見えた。
彼のオス犬は網のほうへ近づいた。
近くには河岸段丘の頂が連なって見えていた。
そして彼のオス犬はそこへ向かって行った。
人々のまわりでは、物音がしていた。うるさい音だった。
そのうち人々が、
立ち上がった。向かいで立ち上がった。
彼と向かいあって、そばで立ち上がった。
たくさん魚を獲っていた。
船が一杯になるほど獲っていたのだ。
また、まだ立っていなかったひとが、立って泣いたのだ、ひとびとが大勢で。
その時、彼らを見ると、
だいぶ以前に、彼がまだ幼かった頃、
死んだ、死んだ人たちも、
年老いて死んでしまった人たちも、そこにいるのだった。
いつまでも何事もなく、たくさん、
魚を獲って暮らしている。
そしてそれから自分のオス犬が行ったところへ向かった。
川を通って行くと、やがて、おやおや家がたくさんある。
家がたくさん、6軒もの家がたっている。
そこへ向かって、7軒を順に通り過ぎた。
ある家がたっているところで、
彼のオス犬が立ち止まった。
そして、何かしていたが、そのうち
何の塊だか、集めて食べているかなにかしている。
おやおや、ずいぶんたくさん干魚を作っている。
魚干台が一杯になるくらい干魚を作っている。
我々は、死者の国の住人になると、今とは違う見知らぬやり方で、
魚を干すのだという。
彼らは確かに見知らぬやり方で魚を干していた。
彼は魚の頭の方に紐を通す穴を開けて、
尻尾の方が下になってぶらぶらするように魚を切っていた。
見たことがないやりかたで魚を干していた。
さて、彼はこうしてそこへ行ったのだが、
魚を獲っていた人たちは、すぐに大急ぎでやって来た。
人々はそこで鳥肌が立った。
一人か二人が、ちょっと近づいて触った。
ちょっと近づいて、彼のオス犬の綱に脚を引っ掛けて転んだ。
一人が引っ掛けながら近づいてきた。彼らに話しかけたけれど誰も返事をしなかった。
彼らのところまで来ても止まろうとしなかった。
魚を獲る人々がたくさん来た。
船のそばまで来て、船で魚の頭をたくさん切り落として、
その魚の頭に草を通して、
自分たちの家に帰った。
真っ直ぐ自分たちの家に帰って中に入った。
彼らの後から入って見た、彼らの家に。
彼らの後から入って彼らの家に入って見ると、
おや、彼らの家には女性たちがたくさんいた。
人で一杯だった。
みな、魚を切って持って向かってから、たくさん食べたのだった。